運賃

運賃比較

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普通運賃・特急料金の計算方法

①東京線(秋葉原~松戸間)のみを利用する場合

乗車する経路の営業キロの1km未満の端数を切り上げ、下表によって計算する。小児運賃は大人運賃の半額とし、IC運賃の1円未満の端数は切り下げ、きっぷ運賃の10円未満の端数は切り上げる。なお、下表の運賃には、「鉄道駅バリアフリー料金」(大人10円)が含まれる。

営業キロIC運賃(円)きっぷ運賃(円)特急料金(円)
1-4178180320
5-7209210
8-10241250
11-13272280
14-17293300

[設例] 蔵前→金町のIC運賃

秋葉原~松戸間は2003(平成15)年に新都市連絡鉄道開発公団から譲受した名残から、現在も松戸以北の従来線とは別建ての運賃となっている。地下鉄のように近距離は高く、長距離ほど安い逓減型の運賃カーブを描いており、②の従来線運賃と比較すると1-4km帯こそ11円高いものの、14-16km帯では従来線より2割ほど安価になる。秋葉原~金町間(272円)や秋葉原~松戸間(293円)は並行するJR線(318円)の運賃を下回る水準だが、都心側の目的地が利根急沿線から外れる場合はJRの方が低廉になるケースが多く、利用シーンに応じて棲み分けがなされている。

②松戸以北の区間のみを利用する場合

乗車する経路の営業キロの1km未満の端数を切り上げ、下表によって計算する。小児運賃は大人運賃の半額とし、IC運賃の1円未満の端数は切り下げ、きっぷ運賃の10円未満の端数は切り上げる。なお、下表の運賃には、「鉄道駅バリアフリー料金」(大人10円)が含まれる。

営業キロIC運賃(円)きっぷ運賃(円)営業キロIC運賃(円)きっぷ運賃(円)営業キロ特急料金(円)
1-416717033-367017101-15320
5-720921037-4077578016-30470
8-1025226041-4485986031-45630
11-1331432045-4893294046-60740
14-1636637049-529951,00061-68840
17-2042943053-561,0581,060
21-2449250057-601,1211,130
25-2855556061-641,1831,190
29-3262863065-681,2461,250

[設例] 松戸→下妻のきっぷ運賃・特急料金

対キロ区間制ではあるが、大手私鉄や地下鉄にみられるような遠距離逓減は採用せず、1kmあたり約17円の運賃勾配を保って一次関数的に上昇する。閑散線区に対するコストを専ら遠距離運賃に転嫁し、近距離の運賃を許容可能な水準に抑えるためである。長距離区間の割高感は否めず、JRと比較できる松戸~土浦間は利根急が59.5kmで1,161円(④の加算運賃適用)を要するのに対してJRは48.1km・858円と大きく水をあけられているが、経由地が大きく異なるため競合関係は薄い。むしろ、都心とつくばセンター間のバスとの競合の方が激しく、特急列車は運賃・料金の合計が2,098円のところ、チケットレス限定の割引特急券などの施策を打って大学構内直結のバスに対抗している。

③松戸駅をまたがって利用する場合

松戸駅で打ち切って①②により計算した運賃・料金を合算し、運賃は100円、料金は190円を割引く。小児割引額は大人割引額の半額とし、料金割引額の10円未満の端数は切り上げる。

IC割引額(円)きっぷ割引額(円)特急料金割引額(円)
乗継割引100100190

[設例] 東向島→流山のIC運賃

運賃が別建ての区間をまたがって乗車する場合に、合算した運賃が高額になるために設けられた軽減措置である。東京線を新都市連絡鉄道開発公団が保有・運営していた時期から運賃60円・料金120円の割引が設定されていたが、東京線が大利根急行に編入された2003(平成15)年に5割増しの運賃90円・料金180円に拡大された。その後、特急料金の割引額は2019(令和元)年の消費税率改定により、運賃の割引額は2023(令和5)年の「鉄道駅バリアフリー料金」導入に係る重複回避措置により、それぞれ10円引き上げられた。

④学園新線(万博公園~虫掛間)を通過または発着する場合

②③により計算した運賃に40円(小児20円)を加算する。特急料金は加算の対象とならない。

IC加算運賃(円)きっぷ加算運賃(円)
学園新線加算運賃4040

[設例] つくばセンター→土浦のきっぷ運賃・特急料金

1985(昭和60)年に開通した学園新線は現在も建設費の償還が完了しておらず、加算運賃を徴収して償還費と支払利息の一部に充てている。これまでの累計回収率は3割程度であり、当面減額は検討されていない。なお、通常の運賃収入からも一定割合が償還に振り向けられるものの、旅客減少により純損失を計上した直近数期は拠出が停止されており、回収完了が遠のいている。

⑤水海道駅で利根線と常総線(小絹方面)を乗り継ぐ場合の特例

実際に乗車する経路の営業キロから、各線1.8km(計3.6km)を減じたキロ程について②③を適用する。特急料金も特例の対象となるが、現在常総線取手~水海道間に特急列車は設定されていない。

[設例] 野田市→取手のIC運賃

水海道駅で接続する利根線と常総線は、実際には同駅から起点方に1.8km遡った地点に位置する南水海道信号場で合流するため、内守谷以遠~水海道~小絹以遠を行き来する旅客は往復3.6km余計に乗車することとなる。本特例は、この区間について旅客に運賃の負担が生じないよう配慮したものである。なお、利根川信号場から下総岩井に至る利根線岩井支線の廃止前は、目吹~利根川信号場について同様の特例が設けられていた。

⑥環状区間(万博公園~虫掛~常陸北条~万博公園間)を通過または発着する場合の特例

実際に乗車する経路にかかわらず、発着駅間の運賃が最も低廉になる経路によって運賃を計算する。特急料金は特例の対象とならない。

[設例] 野田市→田土部のIC運賃

[設例] 水海道→田土部のIC運賃

筑波鉄道を前身とする水筑線・筑波線と、後から敷設された学園新線がデルタを形成するため、発着駅間に環状区間を含む場合は2通りの経路が存在する。大都市近郊区間以外のJRや京成電鉄は実乗経路で運賃を計算するが、利根急では多くの私鉄・地下鉄と同様に最安経路の運賃計算を強制適用し、双方の経路での乗車を認めている。定期乗車券でも同様の迂回乗車を認めるが、迂回区間での途中下車は取り扱わないため、高額な経路による定期券も発売する。

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